1.握手会受付開始。過酷なレースが幕を開けた。
人生は平等ではない――。
その残酷な現実を叩きつけられるのが握手会。誰の目にも分かるように完売状況は明示され、握手人気の高低がはっきりと分かってしまう。握手人気がすべてではないが、数字の力は絶大だ。握手会の売上により、ふんわりとした感覚で定義付けられていた格差が浮き彫りになる。
欅坂46デビューシングル「サイレントマジョリティー」が発売され、同時にはじめての「個別握手会」の受付もはじまった。
「けやき坂46」の長濱ねるも加わった21名全員に与えられた枠は全15部。
もう、今まで通りにはいかない。
数字によって評価が下される。
1次受付開始――。
欅坂メンバーにとって、過酷なレースが幕を開けた。
2.わたし以外のすべて……。孤独な戦いのはじまり。
例えば。
複数の仲間と一緒に試験を受けたとする。60分以内に80点以上で合格。制限時間が迫るなか、自分はなかなかクリアすることができない。そのときの心境はいかがなものだろうか。想像してほしい。
同期の合格を喜ぶ気持ちはある。しかし同じぐらい、焦りも生まれるだろう。なんで自分はダメなのかと精神的にも追い込まれていく。残された道は、合格するか、タイムアップを待つか。
周りを見渡し、合格者が少なければ、しかたないと諦められるかもしれない。だが仲間がひとり、またひとりと合格し、最後のひとりに自分がなってしまったら――。
齋藤冬優花は、その苦しみの中にいた。
同時に販売された15枠。次々と売れ行きが発表される。15枠すべてを完売するメンバーも出てきた。ファンからも嬉しさと悔しさの混じった悲鳴があがる。申し込んでも抽選から漏れてしまう。デビューシングルにしてすでに、欅坂46の握手会は激戦区となった。
しかし、すべてのメンバーがそうであったわけではない。なかなか売れず、周りのメンバーが売れていくなか、まるで完売の印がつかないメンバーもいた。冬優花は、そんなひとりだった。
他のメンバーの完売報告を受けて、誇らしい気持ちになる。グループの勢いが目に見えて分かる。けど、勢いを感じれば感じるほど、歯がゆさは増していく。自分はその波に乗れていない。むしろ足を引っ張ってしまっている。
先に例にだした試験であれば、自分の力で足掻くこともできる。だが握手会はそうはいかない。興味をもってもらうためには現状、公式ブログで発信を続けるしかない。冠番組である「欅って、書けない?」や雑誌のインタビューでは他者の思惑が介在してしまう。twitter、 Google+(ぐぐたす)、755、モバメなども使えない。頼みの綱はブログのみ。
しかしそれでも足りない。
もし、このまま。
わたしだけ、完売が出なかったら……。
そして――。
冬優花以外のメンバーすべてに完売が発表される。
完売がでない最後のひとり。
その事態に、冬優花は直面することになる。
3.キミガイナイ。ボクガイテモキミガイナイ。
はじめての個別握手会、当日。
まだ完売が出ない冬優花に、ファンは励ましの言葉をかける。彼女の苦悩を憂い、自分たちがもっとがんばって買えば……と自責の念にかられ、そんな言葉をかけたファンもいただろう。
冬優花はこのときの心境をブログに綴っている。
たくさん買ってあげられなくてごめんね、とか完売出してあげられなくてごめんね、って、言ってくださる方もいて本当に申しわけない気持ちでいっぱいでした。私は1回でも会いに来てくださっただけで本当に嬉しいです。でも、ファンの皆さんにそのような心配をさせてしまっていてとても悔しいです。
(個別握手会in京都170/齋藤冬優花公式ブログ)
特定の手順を踏み、ほんのわずかな時間しか話すことができない握手会。だからこそ、その一瞬にファンも、そしてメンバーも全力を尽くす。会いたい人に会える。会いにきてくれる人がいる。そんな楽しさと嬉しさを共有する場であることを冬優花は自覚していた。
数ではない。完売がすべてではない。自分のためにきてくれた方に感謝する。そのことに集中する……。
しかしそう思っても、やはり悔しさは消せない。「数」という圧倒的な現実がある。いくら強がっても、そこで結果を出さないことには強がりと受け取られかねない。
そもそも、なぜこんなに差がついてしまったのか。彼女自身、自問する日々だったはずだ。ファンもまたその要因を探ろうとする。番組の発言、メディアの露出、ポジション、ブログの雰囲気、これまでのイベントの評価……。果たして決定的な答えは見えたのだろうか。
たとえ答えが見つかったとして、この孤独を脱却するには何をすればいいのだろう。
たったひとりという孤独。グループはみんなで作る。だからそこにいる限り、孤独はないと思っていた。でも真の孤独は違う。誰かがいるのに、一人にされているこの状況。
孤独だった。しかし仲間は必ず近くにいる。
――冬優花に、たったひとりの孤独を味あわせたくない。
その願いはメンバーの願い。そしてファンの願いとなる。
キミガイナイ。ボクガイテモ キミガイナイ。
だから。
キミヲ シンジル。
4.『デビューシングル全員に完売枠がある』
冬優花にはじめての完売枠が出た――。
その報を聞いたファンはほっと胸を撫で下ろした。メンバーも同じだっただろう。
当の本人である冬優花は、ブログで素直な気持ちを述べた。
ファンの皆様にはずっと心配をかけてしまっていて本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。でもこうやって、2つも私に完売枠をプレゼントしてくれて本当にありがとう。心の中では、きっともう完売枠はでないだろうなって思い込んでしまっていた部分はあったのでとっっっても嬉しいです!(><)『デビューシングル全員に完売枠がある』あと少しでこの言葉に届きそうなのに、私のせいでこの言葉が言えなくなってしまうのは本当に申し訳ないなと感じていました。
(ありがとうございます!188/齋藤冬優花公式ブログ)
――『デビューシングル全員に完売枠がある』
それは実に華々しく、鮮烈な言葉。グループにとっても箔がつく。しかし自分ひとりの、たったひとりのせいでそれが言えない。その重圧は計り知れない。メンタルが著しく消耗したに違いない。
だが、冬優花は乗り越えた。
同情票と揶揄されることもある。しかし冬優花に興味がなければ同情の余地もない。彼女自身が発信を続け、諦めず、絶望の中で輝く努力をしたからこそ、今の結果がある。
15枠すべてを完売したメンバーの背中ははるか先。
でも確かに、冬優花は大きな一歩を踏み出した。
5.「最後」の勲章を手にしたあなたへ
悩み、苦しみ、もがき、
ファンとともに掴んだ「最後」は、
たったひとりに与えられた「勲章」。
その勲章を手に入れた冬優花には、
理想とする世界がある。
大事に思うファンがいる。
ともに戦う仲間がいる。
みんなのため、自分自身のため。
歩みは止めない。
誰もいない道を、進む。
人生は平等ではない――。
平等ではないからこそ、個性がある。
最初のひとりがいれば、最後のひとりもいる。
そんな人間のもとに、等し
く時間は流れる。
誰も逆らえず、誰もあらがえず、
同じリズムで時は刻まれていく。
だから。
春に暖かな風が吹き、
夏に逞しい光が注ぎ、
秋に気高き穂が揺れ、
いつか必ず、
冬に優しき花が咲く。
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コメント
名無しのまとめラボ 2016年5月27日 22:03 ID: gxNjAxODg
ふーちゃん よかったね。これしか言えないけど、ほんとによかった。
イイ人ほど損する世の中だけど、ここに来る人はみんな知ってるし、
みんな見ているよ。
名無しのまとめラボ 2016年5月27日 22:29 ID: A4NDgxMjQ
ふーちゃんは欅に必要不可欠な存在。
これからもずっと応援する。
名無しのまとめラボ 2016年5月28日 0:35 ID: QzMjA0NDI
急がなくても良いんじゃないかな。
コツコツと少しずつ坂を上って行けば。
ふーちゃんの様な良い娘を大切にして応援していかないと・・・
名無しのまとめラボ 2016年5月28日 0:38 ID: czMzAyMTk
読んで泣きました。
一緒にこの子と坂を登っていきます…。
名無しのまとめラボ 2016年5月28日 12:18 ID: c0OTIxMTc
メンバーからも愛されるふーちゃんは、やっぱり欅にいなくちゃいけない存在。これからも応援するね。一緒に頑張ろう!
なかいさん@乃木坂さん 2016年5月28日 22:59 ID: A0NzE1NDM
読み応えのある記事でした。
ふーちゃんの名前を、春夏秋冬になぞらえてるところが、すごい好きです。
スタートは一緒かもしれませんが、運営の推され具合というかさじ加減はどうしても入ってしまうので、差がつくのはしょうがないでしょうね。
ただ、最後の完売枠達成者ということで、既にドラマを持っているふーちゃんはヲタも感情移入しやすいでしょうし、これから人気は上がっていくのではないでしょうか。
これからの齋藤冬優花さんの活躍をお祈りしたい。
名無しのまとめラボ 2016年6月1日 10:47 ID: QwODgzMTQ
目頭が熱くなる名文でした。
ウルフパックマッキー@ノギザカッション! 2016年6月5日 23:50 ID: Q0NTM1ODI
彼女には乃木坂の高山一実と昔の状況が似ていると思うんです。
キャラが邪魔していると言うか。
ドルヲタはこのようなキャラは人気出にくいんですが、バラエティには長保します。その時が来ると信じていながら見守りたいと思います。
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